○九話

小さなため息が月にほど近いあたりでかすかに聞こえてきたように思えました
「こっちの輝きなんて見えやしない」
そういうやいなやまるで狂ったように織りこまれたことばを噛み切ったり呑みこんだりしました
ざわめきは森の茂みに降りてきてあたりを舐めるようにしてさすらいます