蜂のこと その3

●初めての養蜂園

bee_003.jpg


この日の朝は一段と青空が美しく、気温は12°前後まで下がり、少し肌寒く、おまけに北風も吹きはじめていました。道中を輪行し最寄り駅から自転車に乗り8kmぐらい走って教えてもらった養蜂家のお宅へたどり着きました。
「あー、こないだの電話の人だね。」前おきはあまりなく「私は忙しいから、ちょっとだけ案内しますよ。」と言ってから軽トラックに乗せてもらい、巣箱の置いてある山の上までつれて行ってもらいました。
車中の間、日本の子どもの嫌いな昆虫第3位の中に蜂が入っていること、中国では蜂が聖虫で2番目が蚕であること、日本人ほど蜂蜜や蜂に関する知識の乏しいものはいないことを話してくれました。私がどこの誰でなんてことはどうでもよくて、もうただ誇りをもって「はちの話」をしてくれる養蜂家に驚くばかりでした。
蜂場に到着しました。広場のように切り開いた一郭に木箱が一定の位置できっちりと置かれています。空に向かって開かれたようなスペースで、わたしは直感的に「よい土地だ」と感じました。日が射しているので、少しだけみつばちは飛んでいました。まずその光景だけでも感動がみなぎりました。スズメバチがまだ襲撃をしにくる時期なので、スズメバチの捕獲カゴをとりつけてあります。養蜂家はそれをはずして、蜂箱の出入り口を見せてくれました。
「薄い黄色の花粉を運んでるのがいるでしょ、それはセイタカアワダチソウとかツワブキの花の花粉です。」
よく観察していると帰って来るみつばちの足に花粉ダンゴと呼ばれる塊になった花粉がくっついていて、巣箱に運び込まれていくのです。
長さは20cmほどでしょうか、そして丁度みつばち一匹がくぐれるぐらいの高さの入口で蜜源を求めに出かけて行くもの、蜜を持ち帰って来たものが慌ただしくしています。あれほど、巣箱は開けたくないといっていた養蜂家ですが、「せっかく遠いとこから来たんだから、仕方ないけど見せてあげましょう。」とゆっくりゆっくり木箱を開けて中の様子を見せてくれました。