蜂のこと その1

●そもそものはじまり

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"Abejas e colmenas"はスペイン語の蜂の巣という意味です。木箱をしょって花の開花と共に北上し旅から旅へのジプシー生活をする「蜂飼い」という仕事に、いつの頃からか興味を持ってお話の隠喩として魅力を感じたのです。
わたしは蜂をいつか飼ってみたいと思っています。そのためにまずは独学で庭に来る蜂を観察したり本を読んだりしています。
最近読んだ本に『ミツバチと暮らす四季』(スー・ハベル/晶文社)があります。30代後半から米国のミズリー州で養蜂を始めた女性の話しです。「誰もがミツバチの巣箱を二つか三つ持つべきだと思う。」という書き出しから始まります。蜂の習性や養蜂に必要な道具、近代養蜂の発明や偉大な養蜂家について女性の目から見た養蜂の世界を知ることのできる一冊です。
この本で初めて、アメリカの蜂事情を知りました。ミツバチは本来は新鮮な花粉を好むしこれを求めて飛び回るのですが、花粉の供給源が少ない地域では、花粉代用品を利用するし、日常的にもこれを与えることを奨めていると書いてありました。さらに、ミツバチの病気の中でも深刻なのがアメリカ腐蛆病で、これは至るところにいるバクテリアが媒介になるのだそうです。幼虫が感染をするとすぐに発病したり、35年もの感染力を持続し続けるほど強烈なものだそうです。感染に対処できる方法は焼却のみです。すべてを焼き払い失ってしまう以外に今のところ方法はないのだそうです。そのために蜂に投薬を与え、品種改良家たちはアメリカ腐蛆病に抵抗力のある品種を生み出すことに熱中しているといいます。
通常売買されているあの小さなミツバチたちは品種改良を重ねてきた生き物で、しかも投薬や代用品を食して生きているのです。昆虫の世界でもひとたびビジネスがからめばかなりブラックな世界があるのだと思います。私たちはそうしたみつばちの蜂蜜を大好きで食べているのですが、はたしてそれが本当の蜂蜜なのだろうか? と考えてしまいます。
わたしが知る限りでは、ニュージーランド産の蜂蜜は抗生物質の残留が少なく安全性が非常に高いといわれています。マヌカというティーツリーの仲間やユウカリなどの蜂蜜で最近はとても有名になりましたが。
こうした実情を知れば知るほど、養蜂をしないで天然の蜂蜜をハンターするのが一番いいのかなと思ったりします。蜂は蜂本来の好きな生き方をしていたら環境に順応して元気にいい蜂蜜をつくったのではないかと思ったりするのです。
ところで、マルハナバチの仲間はむくむく、ころころとしていてわたしは大好きですが、なかなか横浜の家の近辺でお目にかかることはありません。2004年の夏から秋はアシナガバチやスズメバチをたくさん見かけました。猛暑続きで、天敵も都会にはいないからなのでしょう。これから少しづつみつばちを中心に蜂のことを書いていこうと思います。