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2006年08月16日

島ノ唄

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ワッタリ ヨウヤ サネクム ヨヤァム
クァナシ マガミル ワッタリヤ サネクム ヨヤァム

奄美大島の里英吉さんが喉から唄うこの声は何かの生き写しのように高潮してくる。
映像、音どこか荒削りなこのフィルムの中に吉増剛造という淡く儚い詩人の魂が遊歩する。
『どこにもない
 ところからの
     手紙』 ジョナス・メカス を好きであれば、そこから連鎖して見てみたくなるフィルムだ。少なくともわたしはそうだった。先週末、雷雨の激しい通過の後、レイトショウのポレポレ東中野へ出かけた。1998年のあれは秋だったか、Alain Jouffroyさんとのイベント後、「お土産詩」を来訪者に送ってくれると吉増さんがおっしゃって、数週間後、美しい原稿用紙がポストに届いた。
「僕の死後の白いはな」という詩で奄美の帰りの飛行機で書いたとしるされていた。20年もの間、奄美や沖縄を巡りつづけてきたというから「お土産詩」もその間に生み出されたものなのだったかと、月日の経過や場にまつわる魂の出会いを覚える。
わたしは、この詩人の描き出す文字のかたちが好きだ。体で音を聞き、体でことがらを見、体で文字を打つ。まるで、いのちと引きかえにするかのように肉体から生み出されることばはもはや意味をもたず魂だけが宿る。わたしはそんなことを再認識した晩だった。鋭い魂、嗅覚、聴覚、詩(死いや視)覚の蘇生に刺されたな…と感じた。

*「島ノ唄」はポレポレ東中野で、モーニングとレイトショウの2本上映中です。毎週末の夜にはライブトークイベントがあって、9/1(金)は松浦弥太郎さんだそうです。

posted: mitsubako at <07:08AM>