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2006年06月19日

巡る土曜日

RIMG5443.jpg

先週末、大事な方から教えていただいた詩人の記念館へと早起きをして東京へ向かった。
梅雨の晴れ間とまでは言えないけれど、その日は薄日さす雲がいく層にも重なる朝だった。朝起きるとたいていは空を見る。どこへ行こうとも、なにを撮ろうとも思っていないのになぜかピンホールの準備までして重たい袋をしょって出かけた。
静まりかえった記念館で一週間の心の疲れが消えていく。自分の思うこととは何か異質で知らなくてもいいようなものばかり頭をかけめぐる仕事をしていると、本当に知りたいことの世界に入るために入口が必要になる。
記念館から外へ出るとなんとなく久しぶりの海岸へいってみたいと思った。JRにゆられて1時間、鎌倉の駅についた。人ごみを見て、失敗した…と思った。そうは思いながらも足は海へと向かってしまう。わたしの好きな冬の海にくらべて人はずいぶん増えていたし、水もにごっていた。それでも、曇り空の雲は絶妙で海ではなくて雲を見ていると飽きない。そして針穴で数枚ためし撮りをしてみると、晴天の時とはちがう淡いブルーで風とか波とか空気を取り込んでいた。そんなことに熱中しはじめた矢先「すいません」…と声がかかった。ふりかえればわたしを女子学生が取り囲んでいる。
「記念写真を撮ってください」というと5台ものインスタントカメラやデジカメやらをわたしの足元に置いて「うちら並びますから!お願いしま〜す」。
「えっ?インスタントカメラって使ったことないけど?」と戸惑うわたしに「押すだけなんで」とすっかりならんでポーズを撮って待っている。
なんでもいいや、彼女たちがこれを見たとき「楽しかったね」と思える1枚をたとえインスタントだろうがなんだろうが撮ってやろうじゃないか!という気になった。
何度も何度も、「ありがとうございます!」といわれた。ミニミニの制服のスカート、いろんなグッズをかばんにぶら下げて、どこにも接点がないような彼女たちが一瞬ちょっぴりわたしと身近になった。
それからわたしは大仏へと向かった。大勢の人でごったがえす中、不思議ともうそんなことも気にならず、ひたすら集中をして大仏を撮ってみた。「いいね、それ、すぐ見れるから」とか「あー知ってますよ、そのポラロイドのピンホール。そっか、大仏なんか撮るですね」。とまぁなんと大勢の人に声をかけられたことか…。
巡る土曜日、静かに過ごす時間も大事だけれど、見知らぬ人とのたわいもないできごともそう悪いものじゃないと思う。

posted: mitsubako at <07:04AM>

comments:

Good Weekend! のようで、良かったですね。

posted: iwayang on 2006年06月20日 00:04

もりだくさんの不思議な組み合わせの1日でしたが楽しかったです。

posted: mistubako on 2006年06月20日 11:42

これって、やはり「写真だな~」って感じます。みんな笑顔で楽しそうなんだけど、ふっと淋しさのようなものを感じるのは何故なんでしょう…。お天気と見る側の年齢のせいなんでしょうか…。いつものmitsubakoさんの写真とはトーンが違うけど、響きます。

posted: masa on 2006年06月21日 04:43

masaさん
こんにちは。淋しさですか…そうですね、確かに天真爛漫の笑顔というわけでもなく。もしかすると彼女たちとわたしの距離感なのかな、なんて思いました。
この日の空は格別でした!機会があれば、空模様もアップするかもしれません。
また、のんびり界隈プチ旅ご一緒させてくださいね。

posted: mistubako on 2006年06月21日 12:28

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