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2006年05月23日

ある人から鉄のペーパーナイフをいただいた。南部鉄だ。
わたしは鉄瓶がとても好きでもう10年以上も前に旅先で立ち寄った小さな店で小型の鉄瓶を買った。それが岩手でなくて松島あたりだったというのも不思議だが。
火にかけている時の熱気をおびた鉄瓶を眺めているのも好きだし、しゅん、しゅん、と沸騰して湯気が出ているのを見るのも好きだ。
先日、岩手へ行った時、めずらしく盛岡の街を半日だけ歩いた。何度も訪れている街なのに、こうしてお店を見るのは初めてのこと。こんなことなら堀井和子さんの『北東のシンプルをあつめにいく』をもって来るんだったなぁ、と思いながら閑散とした街を楽しんだ。
中目黒のちょっと粋なHIGASHIという和菓子屋に南部鉄の作品を置かれている鈴木盛久工房をた訪ねてみた。民芸よりもぐっと洗練された数々の作品をひととおり見て、工房をのぞかせていただいた。灰のかかったような工房はどこを切りとっても現代美術だと思った。そして、工房で息を吸った時、奥畑さんが話していた、人間と鉄の関係は長いから体内で受容できる組織が完成されているということをふっと思い出した。
わたしが鉄に親しみを感じるのはそんなことからもあるのかもしれない。

posted: mitsubako at <07:44AM>