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2006年02月08日
ともしび
昨年のこと。お互いに本が好きな友だちとカウブックスへ出かけてのんびり本を手にとった日があった。これを読んでみたい、あれも読んでみたいと思い思いの本を「ねぇねぇこれ…。」なんて具合に開いたページを見せ合った。まるで放課後の人影の少なくなった小さな図書館のような気分に浸っていたわたしたちは、ようやくどの1冊にするかを決めた。
本屋さんへ出かけて行くのに、この日にしようと約束をして、そこを目的に行くなんてことがこれまであっただろうか。ふらりと立ち寄りたくなる日もあるけれど、こうして純粋に本だけでなく本を通じて何かを感じることのできる場所、いごこちの良さ、あるいは自分を受け入れてくれる空気のような場所に惹きつけられるからなのかもしれない。
どうにもならない気持ちや溢れる思いの心のシェルターだと思う。
わたしはこの時『光大郎智恵子』を購入した。友だちが先に手にしていて「でも2冊はなぁ〜」とつぶやいていたので急に欲しくなった。「読んだら貸すね。」
昨年末に書かれていた松浦弥太郎さんのessayを年頭になって読んだ。新しい年、わたしはどんな1年を過ごそうかと思案中だっただけにessayを読んだ時、人からぎゅっと抱きしめてもらったときのような安心感を覚えて、わたしがしっかりとなった気がした。
“街の小さなともしびになれるよう”“誰か一人を思いながら、この手を使って本を選んできた”
だからわたしはここに出かけて、帰る時には少しだけ自分も誰かのためになにかをしたいと思う人になれる。いつものわたしより、もっと心の優しい人になれる。そういう原点でもあり、それを忘れそうになった時に駆け込めるそんなところだよ…と小さな声だけどお伝えしたい。
posted: mitsubako at <07:16AM>