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2005年12月06日

ローデン・クレーター

PB210003.jpgno object, no forcus, no image" by James Turrell
「今、どこにでもすぐに行けるとすれば、まっ先に行きたいところはたくさんある。その中でも特に、行きたいのは、アリゾナ州にある死火山、ローデン・クレーターだ。」
以前にこんな文章を書いてからまた少し時間がたった今でもこの気持ちは変わらない。
その後、プロジェクトは継続できているのだろうか…。

ジェームス・タレルは心理学と数学の学位を取得後、美術を学ぶ。飛行機の操縦免許も取得しそれらを統合した、知覚認識と光をモチーフに壮大な作品展開をしている作家だ。
アリゾナの砂漠に50万年前に一度だけ爆発をしたきり活動をやめた火山がある。裾野は溢れだした溶岩の台地でその下には、先住民のインディアンの聖地、丸く石を並べたお墓が点在しているそうだ。
タレルは丸いきれいな円を描いたなだらかなすり鉢の底のようになっている火口を改造して、麓に地下室をつくりそこから火口へ約350mの傾斜したトンネルを掘った。火山のトンネルをのぼって行くと急にぽっかりと口を開けた空が見えるのだそうだ。これは宇宙を観照する場として、天文学的にも計算した設計がなされている。18.6年に一度、真南に南中する満月の月がすっぽり、そのトンネルの中に入るようになっているというのだ。ピンホール・カメラの原理で、地下室にその月がおそらくは逆さまになって映るしくみになっている。これから先2000年間に起こりうる天体の動きも取り込まれているという。
最近になって読んでいる金関寿夫さんが訳されたネーティブアメリカンの詩の数々に触れたり、今年の夏にカチーナドールの展覧会で見たものが合わさって、どんなところだろうと目をつぶって思い浮かべるだけでもどきどきする。
死火山はきっと亀の島にちがいない…。
*このテキストは以前掲載をしたものをふたたび文章に少しだけ手を加えて更新しました。

posted: mitsubako at <07:24AM>