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2005年02月04日
庭園
私は、田畑だったり、果樹園だったり、ある意味、人間が手を入れた環境というものにも関心がある。以前、ここでアースワークのことを書いたけれど、私がお世話になった広島県の灰塚の近郊は果実の宝庫だ。三良坂という町ではピオーネというぶどうの種の栽培が盛んでとてもおいしい。世羅という地域では、梨の栽培が盛んだ。そんなところで少しだけ滞在をしたせいか、農という作業を行う人々に敬意と、そして時としてそこに芸術的なものさえ感じることがある。それは誰でもというわけではない。ごく少数だけれどそういう風に思える瞬間がある。
1997年に開催されたミュンスター彫刻プロジェクト展に、スイスの作家ペーター・フィッシュリ・アンド・ダヴィッド・ヴァイスは「庭園」という作品を制作した。以前は動物の形をした植木が植えられた装飾庭園だった土地。時間と共に誰も手入れをしない「そこ」は荒れ地と化した。フィッシュリ&ヴァイスはその土地の持ち主に依頼して、約半年前から、土地を耕し花と野菜の混菜の庭園を復活させた。実際にこの作品をこの機会に見に行くことはできなかったのだが、写真やビデオで見て、心に残る作品の一つとなった。このイデーは、土と関わる仕事をしている人と出会うたびに私の中に蘇ってくる。作品とは、必ずしも意識化の中で生まれるとは限らない。むしろ自分が意図もしていない、作品とはかけ離れたところで、こつこつと営んでいる中に生まれていることがある。そうした「気づき」を想起させてくれるのが、こうした作家たちだったりするんだと思う。
posted: mitsubako at <14:09PM>