自然淘汰

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アメリカというと西洋史のなかでは歴史の浅い国になってしまうのだが、2012年の9月に数日Brooklynに滞在して見てまわったBrooklyn橋、地下鉄の地下道や駅が古めかしいと感じた。実際Brooklyn橋は1880年代に施工されているし、ニューヨーク市内の地下鉄も1900年代初頭に1号線が開通している。鉄と石のしっかりした作りに時代を感じた。帰ってきて東京の電車が新型で明るく、駅も整備されているのが新鮮に映った。
「Brooklyn橋が一番すてきに見える場所」ということでBrooklyn Bridge Parkの自然散策路をMatthew Willsが案内してくれた。Matthew WillsはKellyの知り合いで、アマチュア・ナチュラリストと称してBrooklyn周辺の公園の昆虫や野鳥の調査をしてblogの記事を更新している。Brooklyn Bridge Parkはニューヨークという都市で、自然の有機的な仕組みを模倣して人工仕掛けで自然散策路や湿地を作り、自然再生プロジェクトを実現させている。ビオトープ にはトウワタの群生がはえていて、葉を注意深く見るとトウワタナガカメムシがいて、その成長の何段階かを同時に見ることができた。糸トンボや大型のトンボが多種飛び回り、交尾に忙しくしていた。花蜂やみつばち、アシナガバチの一種やテントウムシ、水鳥まで棲息している。
Matthewは「ついこの間まではこの種の草花が全盛だったけれど、いまはこれだ」と小さな草花の変化を話す。ある種が大発生しても、放置していると必ずその「全盛」はいつか淘汰され、また次の種が全盛を迎える。あまり人の手を入れすぎず、自然にまかせた環境管理の方が生命の循環の持続性にすぐれていることをMatthewは教えてくれた。自然のプログラムは無作為のようなふりをしていて、非常に些細なことも実に繊細な意図によって構成されているとあらためて認識した貴重な散歩だった。
◎Matthew Willsのblog
Backyard and Beyond
わたしと散策した日のblog

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