
雨あがりの11月28日、金曜日という日は、わたしにとって特別な日になりました。
ひとつのことを終えて、新しいことがはじまる日は不思議な躍動感があるものです。それが大きなことであれ、些細なことであれ。
サイトのリニューアルを考えはじめてから1年以上の月日が過ぎていきました。具体的に話をはじめ、打合せをしてから半年以上の時間が経過しました。そうして、わたしが考えていることを実現できる構成に、ほぼなったと思っています。リニューアルに連動して、チリの若手建築家とのコラボレーション blogがスタートしました。写真のコラボレーションをしている人々は世界中にたくさんいます。それとあまり違いはないのですが、小さなこだわりがわたしの中にはありました。1ページの中で二つのblogが共存することが可能だろうか。異なった時間帯に住む人のタイムスタンプを押すことができるだろうか。こんなことがわたしにとってはとても重要なことでした。
fと知り合ったのはもう3年近くも前になります。わたしの祖父の写真を介してでした。チリのパタゴニア地方を旅しながら、定住にこだわらない生き方を提案しているfと、わたしの「みつばちの木箱」のコンセプトに合い通じるものがあってすぐに意気投合しました。じっくりと温めてきたことが、こうしてblogでコラボレーションできることになりました。相手がいてblogを更新するというのは、これまでの「ひとり」とはまるで違います。ただひとりごとのように一方向に綴っていたことに気づいたのです。fとは言葉も国の風習もまるで違う国に住んでいます。fのペースは比較的ゆったりとしていると感じます。「遅い」のではなくて、ゆっくり物事にとりくみ、よく考えて、ていねいに返答をしてくるのです。たったそれだけのことなのに、日本で忙しく仕事をしているわたしのテンポに変化を与えてくれます。相手の時間を感じて、わたしの速度をゆるめ、歩調を合わせるゆとりを大切にするようになりました。
さて、White Surfaceはもともとn˚f˚というタイトルでスタートしました。お互いの位置からの目線という意をこめたタイトルです。White Surfaceは海外版にお知らせするサイトとしてn˚f˚と同時に同じコンテンツが更新される仕組みになっています。球体に住みながら、白い仮想空間の1ページでnとfが出会うというコンセプトです。blogがシンクロしていることにも意味を持たせています。ある時間軸の流れの中で共時的に起きるできごととしてとらえていただけると、表現としておもしろいかなと思っています。
n˚f˚の企画の発端はpoem paper、詩の新聞のようなものの発行を考えていて、さらにサイト企画に発展しました。制作の方はサイトの方が一足先に完成しました。
土曜日、ペーパーの方のデザインをてがけてくれた友だちと、印刷所に入稿に行きました。データを入稿したとたんに自分の中がからっぽになる思いがしました。何かがわたしの中から離れて自立していく感覚です。生み出したあとの形はもはや自分のものではありません。こうした体験は生まれて初めてのことで、子どもを生み落としたような感動がありました。しばらくの間、わたしという体内の中で変化をとげ、ようやく形になったものに対して、本当にこれでよかったのかなという思いがまったくなかったかというと、そうとはいえません。冴え渡る青空のように何一つ悔いることのない鮮明な表現ができたら嬉しいのですが、まだまだそこに到達するには、わたしの中でいろいろな対立や葛藤があります。いつかきっと。そう思いながら、現時点の素直な自分の未熟度を形にしておこうという決意だけは潔くついたと思います。
時間がたつごとに作る喜びと哀しみの過程を味わっています。途中、何度あきらめようかと思ったことでしょう。長く、大変な道のりが、ふとしたきっかけからこうして実現することができて、本当に嬉しいです。
長い間、わたしのわがままな願いをあれこれと聞いて、解釈をして一緒に生み出してくれた多くの協力者の方々に心より「ありがとう」とお礼を申し上げます。
n˚f˚のペーパはまずは札幌の個展で少し配布します。小部数ですのでチリに配布のほかはまだ国内での配布方法に関しては未定です。一般流通には乗らないものなので、これからじっくり検討していこうと思います。どこかで、あるとき目にされたら、どうぞ手にとってください。









そうなんですね、おめでとうございます。
ぜひぜひ、手に取ってみたい、そう思います。
mistubakoさんの自由な精神に、乾杯!!
White Surface が、一つの作品として育っているのをリアルタイムで見ることは、とても嬉しい体験です。
最初は曖昧に感じられたけれど、少しずつ独自の雰囲気をまとってきていますね。
ぜひ一冊、お願いします!
残念ながら札幌には行けないので、入手方法を教えていただけないでしょうか。
ご多忙でしょうから急ぎませんが、ぜひお願いします。